2025年度定期総会は、11月8日(土)秋晴れの下、大阪市内で開催されました。
会場となった中央電気俱楽部は、大正3年(1914年)に電気関係者により設立された、由緒ある社交倶楽部です。冒頭の挨拶で、加藤道彦会長(高18)は同倶楽部が「松下幸之助氏が有名な『水道哲学』を表明した場所」であることを紹介されました。この建物を目当てに参加された方もおり、倶楽部内部に入れたこと自体が貴重な体験となりました。


70周年という節目の年となった今年度の定期総会・懇親会のテーマは、“次の世代へつなげる”こと。恒例の同窓生による講演では、若手代表として西垣内渉さん(高53)が登壇し、「薫が丘から夢洲へ ~”一日一生”の精神で紡ぐキャリア~」と題して講演されました。東京大学卒業後、関西の読売テレビ局員を経て、大阪・四條畷市マーケティング監としての経験、そして現職で大阪・関西万博の広報に携わるまでの歩みを丁寧に語ってくださいました。

講演後の質疑応答では、万博の裏話として「建築物には高さ制限があり、大屋根リングの高さ20mを超えてはいけない決まりがあったこと」、またSNS活用のヒントとして「まずはユーザーとしていろいろ使ってみること」など、具体的で興味深いお話がありました。さらに「同窓会を活性化するには」という問いには、マーケティングの視点から「ターゲットを明確にすること」「参加するメリットを説明できること」といった、幹事にとって耳の痛いながらもありがたい助言をいただきました。
伊那北卒業生という共通項のもと、世代や業種の垣根を越えてフラットに交流できることこそ、同窓会の大きな魅力であるはず。仕事に限らず、故郷との関わり方に迷う時にも、同窓のつながりが助けとなる場面もあるのではないでしょうか。
また、10年前に関西同窓会の活性化策として「大阪伊那塾」が開講されたように、会員の得意や興味を結び付ける”学びの基盤づくり”について、西垣内さんから新たな提案もありました。お話を伺う中で、忙しい現役世代や女性会員も参加しやすく「ワクワク感」や「安心感」を得られるような場づくりが実現できればと思いました。
講演会の後は、国会議事堂の赤じゅうたんを思わせるレトロな館内を移動し、食堂で懇親会が行われました。乾杯に続き、来賓の同窓会事務局長 岩崎靖さんより「同窓会資料に綴られる関西同窓会の歴史」について紹介がありました。支部会便りで最も古いのは、第4号(昭和5年)に京大生が開いた「京都伊那中会」の記事だったとのことで、記録を残す大切さをあらためて感じるひとときとなりました。



歓談の合間には参加者によるスピーチも行われ、交流が一層深まり、最後は全員で校歌を斉唱して会を締めくくりました。
会を通じて感じたのは、「伊那北同窓生の話は本当におもしろい」ということです。伊那谷のおおらかな風土で育まれた「よく考え、まずやってみる」精神が根底にあり、好奇心に満ちた先輩・同輩の言葉はどれも含蓄に富み、とても励まされる思いがしました。


